水曜日, 10月 25, 2017

斉藤和義 弾き語りツアー2017 "雨に歌えば" Live at 中野サンプラザ 2017.06.21

斉藤和義 弾き語りツアー2017 "雨に歌えば" Live at 中野サンプラザ 2017.06.21

もはや惰性で買ってますが、今回はなかなか良いですね。
前半部までしか見てませんが、ざっくりと感想を。

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以下、ネタバレあり。

パッケージの裏面を見るに、大量のギターケースがバックステージに並んでいる。
また映像開始から、舞台上にズラリと並べられたギターが何とも楽しい。

半音下げにチューニングされたGibson KSJ-160Eを使って冒頭の2曲がスタート。オープニングナンバーとしてはやや重ための2曲かな。そして2日前にボディの色を塗り替えたという安い音のリゾネーター風のギターによる「歩いて帰ろう」。なるほどギターの個性に合わせて曲が選曲されているようで、観ていても「次はこれか」「ああ、これを使うのか」とギター好きとしてはとにかく楽しい。

12弦ギターのGibson J-185を使ってのお馴染みの「メトロ~」、そして意外な選曲に思えた「それから(ギターを買いに)」も同じ12弦での演奏。
もはや何号機か分からなくなったいつもの黒のJ-45(ロッドカバーを見るに、おそらくは8号機か?)に持ち替えての「かすみ草」。ギター一本でもあのイントロは再現できるんだなあとちょっと感心した「新宿ララバイ」へと続く。
今回は映像作品なのにMCが長い。そしてこの辺りでいつもよりも歌声が良い調子で、声が隨分と出ているような気がする。

「夢の果てまで」で使ったギターはなんだろう?P-90が乗ったワンピックアップのシンライン(薄胴)のギブソンギター。ES-135?かな。ザラつきながらもこの時代のホローボディ特有の割りと安めのポクポクとした音が面白い。続く「遺伝」のこれはピックガードの斜めストライプという点からJ-35かな?

それにしてもこれだけ大量のギターを持ち、天下のギブソン社からシグネチャーモデルまで出ているというのに、まだ個人でギターを作って自分で塗装をしているという話がバカバカしくもおかしい。まさにギター馬鹿だ。

Godinギターを使った、久しぶりのエレガットによる弾き語り。ずいぶん昔に「歌うたい~」をテイラーのエレガットで演奏したように思うけれど、エレガットの使用はあれ以来だろうか?それにしても、ゴダンのエレガットって、ここまでエレガットっぽくない音が出るんだなあ。ボディトップに設置されたイコライザの調整の幅が広いから、こんな音も出せるんだろうな。

中盤のピアノの弾き語りはまず、リズムボックスに合わせて「映画監督」。そして実に意外なピアノによる「歌うたい~」。はるか昔、最初の「十二月」ツアーの会場(今はなき大阪厚生年金会館)でピアノ弾き語りによる「月影」を観て以来。「この曲をピアノでやるのか」と驚かされてしまう。本当に久しぶりに「良い曲なんだな」と思わされた。

そして本当にバカバカしい、自作のツインギター製作話。エピフォンのSGモデルのギターとベースを強引にくっつけた話が面白すぎる。そしてこの日一番の安い音での複雑な演奏の「いたいけな秋」。ループ演奏はちょっとしたミスで全てが台無しになるので(ループの「停止/再生」のタイミングも含めて)、どこかでミスをするのではないかとヒヤヒヤしながら観続ける。それにしてもこの(見た目よりもずっと)高度で複雑な演奏の中で、ギターの音が安すぎて、そのアンバラスさに笑いがこみ上げてくる。

とりあえず、昨夜観たのはここまで。
これまでも弾き語りツアーの映像作品は大阪城ホール・武道館と出ているけれど、個人的には今回のが一番楽しいかも。ギターにまつわる話が多いのと、ギターが舞台上にズラリと並んでいることで楽しさが倍増しているのだろう。ギター好きのファンにはオススメです。